SHIBUYA × EVENT
2024-12-14
渋谷ジェンダー映画祭14日午後の部「対峙」
2024年度のテーマ:「関わること、対話すること、聴(ゆる)すこと」
情報元:ピーティックス ( Peatix )
渋谷ジェンダー映画祭 14日午後の部 上映作品
「対峙」
■ストーリー
アメリカの高校で、生徒による銃乱射事件が勃発。多くの同級生が殺され、犯人の少年も校内で自ら命を絶った。それから6年、いまだ息子の死を受け入れられないジェイとゲイルの夫妻は、事件の背景にどういう真実があったのか、何か予兆があったのではないかという思いを募らせていた。夫妻は、セラピストの勧めで、加害者の両親と会って話をする機会を得る。場所は教会の奥の小さな個室、立会人は無し。「お元気ですか?」と、古い知り合い同士のような挨拶をぎこちなく交わす 4 人。そして遂に、ゲイルの「息子さんについて何もかも話してください」という言葉を合図に、誰も結末が予測できない対話が幕を開ける…。
監督・脚本︓フラン・クランツ 『キャビン』 (出演)
出演︓リード・バーニー TV「ハウス・オブ・カード 野望の階段」シリーズ
アン・ダウド 『ヘレディタリー/継承』
ジェイソン・アイザックス 『ハリー・ポッター』シリーズ
マーサ・プリンプトン 『アナと雪の⼥王2』
111分/アメリカ/英語/2021年
■日 時
12/14(土)
14:30 開場
15:00~16:55 映画上映
16:55~17:05 休憩
17:05~17:50 トークセッション
■会 場
渋谷インクルーシブシティセンター アイリス
東京都渋谷区桜丘町23-21渋谷区文化総合センター大和田8階
■Talk Session
「傷を聴(ゆる)すための対話―“決して分かり合えない”をこえていくためにー」
坂上香氏
ドキュメンタリー映画作家
『Lifers ライファーズ 終身刑を超えて』『トークバック 沈黙を破る女たち』を監督し、『プリズン・サークル』は文化庁映画賞・文化記録映画大賞。著書『プリズン・サークル』(岩波書店)、『根っからの悪人っているの?』(創元社)に加え、『ジャーニー・オブ・ホープ―被害者遺族と死刑囚家族の回復への旅』(岩波現代文庫)が12月刊行。
伊藤冨士江氏
「犯罪をした人が立ち直るには?」「被害からの回復に必要なことは?」「修復的正義(Restorative Justice)を日本に広めるには?」といったことをテーマに研究を続けている。専門は社会福祉(ソーシャルワーク)。元上智大学教員。現在は法務省で更生保護の最終段階に携わる仕事に従事。近刊本に「犯罪被害と『回復』―求められる支援」(現在人文社)
ディアス実和子(ナビゲーター)
渋谷インクルーシブシティセンター〈アイリス〉職員。
不妊をきっかけに「社会の子育て」に関心を持ち、子どもや、子ども達の未来に関わる分野(教育・環境・ジェンダー等)で活動するN P OやN G Oの広報に携わる。現在は渋谷インクルーシブシティ〈アイリス〉職員。プライベートでは保護司としても活動中。
■この映画を選んだ想い
暴力事件があったとき、傷つくのはその暴力行為の被害者だけではありません。被害を受けた人の家族や友人、知人、事件を目撃した人、そしてあまり語られることはありませんが、加害者の周りにいる人もやはり同じように傷つき、苦しむことが少なくありません。またコミュニティ内の安心・安全が脅かされたと感じる人もいるかもしれませんし、事件をきっかけにコミュニティ内の関係性に影響が出る場合もあります。
突然の事件により息子を亡くし大きな傷と痛みを抱えた被害者遺族と、多くの被害者を出してしまった息子の事件に呵責を抱きつつも、被害者家族と同じように大切な子どもを亡くした喪失感に苛まれる加害者家族。対極にいる2つの家族がひとつのテーブルを囲み対話をする様子を描いたのがこの作品です。あり得ない設定に思われるかもしれませんが、被害者側と加害者側の対話の場を設ける「修復的司法」と呼ばれる取り組みは実際に存在し、オーストラリア、アメリカ、ノルウェーなどで実践されています。
修復的司法は犯罪を社会における”損害“と捉え、加害者と被害者と地域コミュニティという3者による対話を通して解決策を探ろうとする考え方とされています。司法的な解決がされたとしても、それで事件が終わるわけではありません。残された人たちは答えのない問いや、言葉では表現しきれない思いや気持ちと共に人生を続けていかなくてはなりません。修復的司法では現行の司法制度だけでは解消できない葛藤や苦しみに対して、当事者同士が対話をすることで向き合い、互いの精神的な回復、立ち直りを図り、償いの方法や赦しについて考えていきます。日本ではまだまだあまり知られていないこの取り組みについて、アフタートークではお話を伺います。
「渋谷ジェンダー映画祭」とは
2022年に渋谷区で始まったちいさな、ちいさな映画祭。ジェンダーの視点を切り口に、映画を通して身近なところで起こっている社会課題や人権の問題を考えます。そして映画の後は、対話の時間。小さいからこその安心感の中、それぞれの感想や思いを持ち寄り、さらに映画の世界を深めます。他人事を自分事へ、その一歩を目指す仲間と出会える映画祭です。(写真は昨年度の様子です。)
2024年度のテーマ:「関わること、対話すること、聴(ゆる)すこと」
世界で、身近なところで暴力が増えています。世界各地で起こっている紛争の数は50を超え、多くの人が突然命を奪われ、傷つき、家を追われ、大切な人を亡くしています。世界の3人に1人は自分の周りに暴力や犯罪が増えたと不安を感じています。日本を見てみるとDVや児童虐待の相談件数は、毎年過去最多の更新が続いており、助けを必要としている人に十分な支援が行き届かないことが深刻な問題となっています。
“聴す”は“ゆるす”と読みます。相手に真摯に耳を傾けることは相手を受け入れること、つまり“ゆるす”ことだからだそうです。多様化し、複雑化していく社会の中で、理解しがたいことや、相容れない人、ちがいを持つ人を排除したり、暴力で問題を解決しようとしたりする流れもあります。けれど、誰もがその人らしい人生を歩んでいける社会を作っていくためにも、暴力は決して許されるものではありません。暴力が生まれない関りを、暴力の代わりになる対話を、そして聴しについて5本の映画と共に考えていきます。
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6. お問い合わせ窓口
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渋谷インクルーシブシティーセンター〈アイリス〉
東京都渋谷区桜丘町23−21 渋谷区文化総合センター大和田8F
☎03-3464-3395
主催:渋谷区
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