心躍る世界を、渋谷から。

SHIBUYA × EVENT

レオス・カラックス監督の伝説的名作『ポンヌフの恋人』 4Kリマスターで甦る
ユーロスペース

2025-12-20

レオス・カラックス監督の伝説的名作『ポンヌフの恋人』 4Kリマスターで甦る

12月20日より渋谷・ユーロスペースほか全国公開

フランスの鬼才レオス・カラックス監督の代表作『ポンヌフの恋人』(1991年)が、4Kリマスター版として12月20日より渋谷・ユーロスペースほか全国で劇場公開される。

『ボーイ・ミーツ・ガール』(1983年)、『汚れた血』(1986年)に続く“アレックス青春三部作”の完結編として知られる本作は、1992年の日本公開時に渋谷・シネマライズで27週に及ぶロングランを記録し、大ヒットとなった。

舞台はパリ最古の橋〈ポンヌフ〉。ホームレスの大道芸人アレックス(ドニ・ラヴァン)と、失明の危機にある画学生ミシェル(ジュリエット・ビノシュ)が織りなす、激しくも美しい愛の物語だ。愛を告げられないアレックス、過去の初恋に囚われたミシェル。ふたりの感情は失意と闇から始まり、希望と生命へと疾走していく。革命記念日の花火が上がる中、ふたりがポンヌフで狂おしく踊り、もつれあいながら輝く名場面は、30年を経た今もなお映画史に刻まれる伝説的シーンである。

製作は資金難や中断を繰り返し、“呪われた映画”とまで呼ばれたが、カラックス監督の情熱が奇跡的に結実した。スティーヴン・スピルバーグ監督が試写を観て「激しさと美しさ、想像力があふれている」と絶賛したという逸話も残る。また、日本からは今年亡くなったユーロスペース代表・堀越謙三氏が出資面で支援し、作品完成に大きく貢献した。

堀越氏は2014年のインタビューでこう語っている。

「ユーロスペースの配給で一番ヒットしたのが、92年公開のレオス・カラックス『ポンヌフの恋人』。シネマライズで6カ月のロングランになり、初日から1週間の記録まで、あらゆる記録を更新しました」

今回のリマスター版では、オリジナル35mmネガから最新技術で映像を修復。撮影監督キャロリーヌ・シャンプティエ(『ゴダールの映画史』『ポンヌフの恋人』など)が監修を務め、20世紀映画の金字塔が新たな輝きを放つ。

孤独と激情を極彩色の映像で描き出した『ポンヌフの恋人』。公開から30余年を経た今、渋谷・ユ―ロスペースのスクリーンで再びその息をのむ美しさと熱狂を体感してみてはいかがだろうか。

作品&公開情報
  • ポンヌフの恋人
  • 1991 年/フランス映画/カラー/125 分/DCP/配給:ユーロスペース
  • 公開:2025年12月20日~
  • 劇場:渋谷・ユーロスペースほか全国劇場
  • 監督・脚本:レオス・カラックス
  • 撮影:ジャン=イヴ・エスコフィエ
  • 出演:ジュリエット・ビノシュ、ドニ・ラヴァン

開催場所