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インバウンド需要の獲得を目指す「MAGNET by SHIBUYA109」 翌朝までのナイトクラブやアニソンDJイベントも
現在、日本を訪れる外国人観光客の数は急増しており、特に東京、京都、大阪といった人気観光地は外国人で賑わっている。日本政府観光局(JNTO)の発表によれば、7月の訪日外客数は3,292,500人で、前年同月比では41.9%増、コロナ前の2019年同月比では10.1%増となった。7月までの累計では21,069,900人に達し、過去最速で2,000万人を突破したという。渋谷も例外ではなく、若者文化やショッピングエリアとしての魅力から、街を歩く人々の約6割から7割が外国人観光客を占めている。
一方で、外国人が楽しめる観光スポットやナイトタイムエコノミーを拡大するコンテンツにはまだ課題が残っている。再開発に伴い、渋谷では新たなランドマークとして渋谷スカイやMIYASHITA PARKが登場し、観光客に新しい体験を提供しているが、その数は依然として少ない。今後の課題としては、飲食やショッピング以外にも、外国人観光客が楽しめるライブ音楽、伝統的なパフォーマンス、日本らしいカルチャーや深夜まで楽しめるアクティビティなど、滞在時間の延長と消費拡大に向けた新たな取り組みが必要である。
このような状況の中、インバウンド向けの取り組みとして、渋谷駅前の商業施設「MAGNET by SHIBUYA109」は「シブヤのシゲキ」をコンセプトに掲げ、7階フロアにエンタメをカジュアルに楽しめる新スポット「SHIBUYA SCRAMBLE S」をオープンした。
フロアの広さは約220坪で、約1000名を収容可能。フロアは「S‐LABO」「S‐CUBE」「S‐SKY」「S‐POP」の4つのエリアに分かれており、時間帯に応じて営業形態が変わる。「S-LABO」は、10時から22時までライブなどのイベントを行い、ラーメンやバーガーなど全国から選りすぐりの人気グルメが集まるフードコート。「S-CUBE」は約40席の座席を設け、コラボカフェを中心に様々な企画を展開する。
「S-SKY」は渋谷スクランブル交差点を真上から見下ろせる展望台DJラウンジで、10時から翌朝5時まで営業し、絶景のロケーションでお酒と音楽を楽しめる。「S-POP」は、最新のトレンドやカルチャーを感じるアイテムや日本各地の名産品を販売する物販コーナーである。
先月8月30日からは、毎週金曜日、土曜日、祝前日に「S NIGHT CLUB」として7階フロア全体が翌朝5時までナイトクラブ営業を開始し、ナイトタイムエコノミーの活性化に取り組んでいる。これら個性豊かな4つのエリアやナイトクラブ営業を通じて、多様なコンテンツを提供する「複合型エンターテインメントスペース」を目指し、インバウンド客向けの施策を強化している。
- 日時:金・土・祝前日 22:00~29:00
- 会場:金・土・祝前日/MAGNET by SHIBUYA109 7階フロア全体 日・月・火・水・木/「S-SKY」のみ
- 制限:20歳以上 ※顔写真付き身分証明書が必要、ドレスコード:スマートカジュアル
さらに、渋谷スクランブル交差点に面した屋上イベントスペース「MAG’s PARK」では、9月22日からアニソンDJイベント『Anisong Scramble(アニソン スクランブル)』を定期開催する。国内外のフェスで活躍するDJ和さんをプロデューサーに迎え、世界中で人気のアニメソングをキーコンテンツに、国籍を問わず楽しめるDJイベントを展開する予定である。アニメや漫画、ゲームといったサブカルチャーを目的に訪日する観光客も多く、将来的には、渋谷を代表する名物イベントとして成長させる計画だ。日本独自のカルチャーを発信することで、新たな渋谷の観光コンテンツの一つとして浸透を目指す。
なお、初回となる9月22日のアニソンDJイベントには、ヒゲドライバー、kevin mitsunaga (fhána)、ユリコタイガー、DJ HACK、DJ和が出演する。開催時間は17時から22時までで、入場は無料(ドリンク代別)である。
- 開催:2024年9月22日(日・祝)
- 時間:開場・開演17:00~閉演22:00 ※雨天決行、荒天の場合中止
- 会場:MAGNET by SHIBUYA109 屋上イベントスペース「MAG’s PARK」
- 詳細:イベント内容はこちら
- 参加:LivePocketで事前申込すると優先入場 https://t.livepocket.jp/e/xji3y
今後、「MAGNET by SHIBUYA109」では、7階の「SHIBUYA SCRAMBLE S」と屋上イベントスペース「MAG’s PARK」を連動させたイベントを展開し、施設全体の活性化を図るとともに、訪日外国人観光客に向けて、多種多様なエンタメコンテンツを提供する場を目指していくという。