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テント型特設劇場「渋谷 ドリカム シアター」誕生 映画上映 やイベントなど文化発信拠点に
渋三広場

テント型特設劇場「渋谷 ドリカム シアター」誕生 映画上映 やイベントなど文化発信拠点に

渋谷3丁目・六本木通り沿い、渋谷警察署裏手にあるイベントスペース「渋三広場」で4月11日、テント型特設劇場「渋谷 ドリカム シアター(SHIBUYA DREAMS COME TRUE THEATER supported by Page30)」がオープンした。

六本木通り沿い、警察署裏手の空き地を活用したスぺース

デビュー35周年を迎えた音楽ユニット「DREAMS COME TRUE」の全面協力のもと実現した同劇場は、映画・音楽・演劇・ダンス・ファッション・食といった多彩なカルチャーを発信する期間限定スポットとなる。バンドのベーシストである中村正人さんがエグゼクティブプロデューサーを務める新作映画『Page30』の上映をはじめ、今後、同所で様々なイベントが展開される。

12×15m×高さ6.9mの劇場は「黒い大型テント」で、内部には5.1chの音響や250インチのスクリーン(5,740×3,320mm)など、本格的な音響・映像設備のほか、シアター地面・座席は人口芝生を敷き、クッションなどを配置したフラットシートを備えており、快適な上映空間が広がる。

こけら落とし作品となる映画『Page30』は、堤幸彦監督がメガホンを取り、唐田えりかさん、林田麻里さん、広山詞葉さん、MAAKIIIさんの4人が主演。30ページの台本を3日間で習得し、4日目に難解な舞台劇に挑む4人の女優たちの姿を、ドキュメンタリータッチで描く作品である。演出家、監督不在という無法地帯の中で、役者人生を賭けた芝居がぶつかり合い、人間の本質が暴かれていく……。

テント前にはフードトラックが出店

映画上映のほか、テント前にはフードエリアも設けられ、ホットドッグやナチョス、ポップコーンなどの定番メニューに加え、「いきなりステーキ」とのコラボによるステーキ弁当や焼き鳥など「ドリメシ」、アルコールも提供。フードエリアで購入した商品であれば、テント内に持ち込むことも可能で、映画鑑賞と共に食も楽しめる。

吉田美和さんの新曲作詞がテント上部に掲げられている

テントには、DREAMS COME TRUEの吉田美和さん作詞による新曲「終わりの歌」の歌詞の一部がテントデザインの中に落とし込まれており、訪れる人々の夢や感情を揺さぶる演出がなされている。

「夢がはじまり、叶う場にしたい」という思いが込められている同劇場は、DREAMS COME TRUEの歩みと深く関わる。吉田さんが上京して初めて暮らしたのは道玄坂上付近であり、中村さんは青山学院大学の出身である。渋谷は、二人にとって数多くの思い出が詰まった特別な場所である。初めてステージに立ったライブハウス「TAKE OFF 7」、デビューライブを開催した「渋谷クラブクアトロ」、憧れの存在であった旧渋谷公会堂やNHKホール、そして代々木第一体育館へと、動員数の増加に合わせて、ライブ会場の箱も徐々に大規模なものへと変化していった。その軌跡は、まさに「公園通りの坂上がり」を体現するように、渋谷の街とシンクロしながら成長を遂げてきたバンドの歩みを象徴している。

映画上映終了後の6月以降もテントは、そのまま9月まで設置し、ファッションショーや学生作品の上映など、「夢をもつ人たちが表現できる場」としての提供も予定。期間限定ではあるが、渋谷を彩る文化の新たな発信拠点として注目を集めそうだ。

開催概要
  • 名称:渋谷 ドリカム シアター supported by Page30
  • 会場:「渋三広場」(渋谷区渋谷3-7-1)
  • 会期:2025年4月11日(金)〜6月1日(日)
  • 公式:https://shibuyadcttheater.jp
  • 内容: 映画『Page30』上映を中心に、音楽、演劇、ダンス、ファッション、飲食など多ジャンルのイベントを展開予定

開催場所

取材・執筆

編集部・フジイ タカシ

渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。