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渋谷の夜空に輝いた2200機のドローンショー 「デジハチ」がUFOから登場
渋谷上空

渋谷の夜空に輝いた2200機のドローンショー 「デジハチ」がUFOから登場

テクノロジーとアートが融合したカルチャーイベント「DIG SHIBUYA 2025」の一環として、日本最大規模となる2200機のドローンが織りなす光のショー「DIG SHIBUYA DG Drone Show」が2月8日、代々木公園の上空で開催され、多くの観客を魅了した。

渋谷区とデジタルガレージが主催する同ショーは、区と民間企業によるコンソーシアム「Shibuya Startup Deck」のスタートアップ認定制度「S-Startups」の第2期生であるレッドクリフが企画・運営を担当。さらに、ミュージシャンの小室哲哉さん、音楽プロデューサーの日向大介さん、ボーカリストのキャリー鈴木さんが音楽で参加し、ドローンショーと音楽の生演奏をシンクロさせるという試みが実現した。

左からレッグクリフ・佐々木孔明さん、長谷部健渋谷区長

ショーの開催に先立ち、長谷部健渋谷区長は次のようにコメントした。 「今年いよいよドローンが飛びます。都会でドローンを飛ばすにはさまざまなハードルがあったが、多くの人々の協力でここまで漕ぎつけることができた。感慨ひとしおです。渋谷の街にシティプライドを感じてほしい」

左から小室哲哉さん、日向大介さん

また、小室哲哉さんも「季節柄、天候が心配だったが、皆さんの運の強さで開催できそうです。渋谷の空にドローンが飛ぶことは記念すべき日となり、ここから新しい渋谷が始まります」と期待を語った。

日本海側では今年一番の寒波による大雪が観測される中、天候の影響が懸念されたが、予定通りショーは日没後の18時35分にスタート。空に舞い上がった2200機のドローンは、カラフルな光をまといながら美しいらせんを描き、代々木公園の上空に「DIG SHIBUYA SHOW」の文字を浮かび上がらせた。その瞬間、会場には大きな歓声が響き渡った。

渋谷駅前のビル群の風景

加山又造の作品「墨龍」

続いて、「SHIBUYA」の文字、スクランブル交差点や駅前のビル群、さらにはドラゴンといったモチーフが次々と描かれ、観客の視線を釘付けにした。

ショーのハイライトは、デジタルクリエイターのJames Bigtwinさんが制作した未来的なハチ公を模したキャラクター「DiGi8(デジハチ)」の登場。UFOに乗って未来からやってきた「デジハチ」は、サングラスに「渋谷」の文字を浮かび上がらせ、観客を大いに驚かせた。

さらに、ペンギンが水中に飛び込むシーンでは、「渋谷から未来を切り開け」「be the first penguin(ファーストペンギンになろう)」という若者たちへのメッセージが夜空に描かれ、渋谷の未来への可能性を力強く表現した。

小室哲哉さんの生演奏の様子

クライマックスでは、小室哲哉さんによる生演奏で名曲「Get Wild」が流れる中、地球の五大陸が1つになるシーンを描き出し、約15分間のショーが感動のフィナーレを迎えた。

渋谷の夜空を舞台に繰り広げられた今回のドローンショーは、テクノロジーとアートの融合がもたらす新たな可能性を示し、渋谷という街のエネルギーと創造性を象徴するイベントとなった。将来的には、SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)のようなフェスに発展することを期待したい。

開催場所

取材・執筆

編集部・フジイ タカシ

渋谷の記録係。渋谷のカルチャー情報のほか、旬のニュースや話題、日々感じる事を書き綴っていきます。