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都市と建築の思考を体感「建築家・内藤廣」展、渋谷再開発、銀座線渋谷駅の大型模型も
渋谷ストリーム ホール

2025-07-25

都市と建築の思考を体感「建築家・内藤廣」展、渋谷再開発、銀座線渋谷駅の大型模型も

45のプロジェクトを模型や図面、写真、映像で紹介

建築家・内藤廣氏の半世紀にわたる建築思考を多角的に紹介する展覧会「建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷」が2025年7月25日、渋谷ストリーム ホールで開催される。

プロフィール

内藤廣

建築家

1950年生まれ。1976年に早稲田大学大学院修士課程を修了後、スペインのフェルナンド・イゲーラス建築設計事務所や菊竹清訓建築設計事務所で経験を積み、1981年に内藤廣建築設計事務所を設立。東京大学大学院で教授、副学長を歴任し、現在は名誉教授。2023年より多摩美術大学学長を務める。代表作に「海の博物館」「牧野富太郎記念館」「島根県芸術文化センター」「東京メトロ銀座線渋谷駅」などがある。

2023年、島根県益田市にある島根県立石見美術館(島根県芸術文化センター「グラントワ」内)で開催し好評を博した企画を、都市・渋谷を舞台に装いも新たに再構成し開催する。同展では、内藤氏が提唱する“赤鬼=情熱・直観で”と“青鬼=理性・抑制”という二つの思考スタイルを軸に、今まで手掛けてきた45のプロジェクトを模型や図面、写真、映像で紹介していく。学生時代の卒業設計から代表作「海の博物館」や「牧野富太郎記念館」、さらには未完の計画「Unbuilt(=プレゼンのみで建築に至っていないもの)」や最新の設計案まで、3フロアにわたりその軌跡を一望できる構成となっている。

「牧野富太郎記念館」模型(高知県/1999年)

注目すべきは、「過疎の益田」と「過密の渋谷」という対照的な都市を並列展示した都市模型である。建築デザインや景観を調整する「デザイン会議」の座長を務めるなど、渋谷駅周辺の大規模再開発に携わってきた内藤氏が、まちづくりの未来像を1/200スケールの模型と映像で俯瞰的に提示。

渋谷駅周辺模型(東京都/20XX年)

一方、島根県芸術文化センター「グラントワ」を中心とした益田市街地も同様のスケールで立体的に再現され、来場者は両都市の構造と本質的な違いを比較しながら体感できる。また、内藤氏が設計したM字型の美しい屋根のデザインを持つ「東京メトロ・銀座線渋谷駅ホーム」の大型模型も展示を予定する。

内藤氏の思考の断片が綴られた「言葉の壁」(2023年の展示風景より)

展示の随所には、内藤氏自身の語りによる映像や、“思考の断片”として壁面に展開された言葉群が配され、建築家の頭の中を旅するような没入体験が演出される。

関連企画として、初日7月25日には、島根県石見地方の伝統芸能「石見神楽」の公演を渋谷ストリーム・稲荷橋広場で実施(観覧無料)。また、7月28日には、内藤氏本人による特別講演会も渋谷スクランブルスクエア15階・SHIBUYA QWS内スクランブルホールで予定されており、都市と建築の未来を語る貴重な機会となる。

会場では書籍やオリジナルグッズの販売も予定し、建築ファンのみならず都市に関心のある幅広い層にとって見逃せないイベントである。

料金は一般1,500円、大学生以下1,000円。会期は8月27日まで。

開催概要
  • 名称:建築家・内藤廣 赤鬼と青鬼の場外乱闘 in 渋谷
  • 会期:2025年7月25日(金)~8月27日(水)11:00~20:00
  • 会場:渋谷ストリーム ホール
  • 料金:一般1500円、大学生以下1000円、未就学児:無料
  • 主催:「建築家・内藤廣展 in 渋谷」実行委員会
  • 後援:渋谷区
  • 公式:http://naito-shibuya2025.shibuyabunka.com/

開催場所