SHIBUYA × WATCH
THE HIKARIE WINDOW / Keisuke Hara ― 変わり続ける渋谷と、日常のリズム
明治通りから一本入った裏通りに面する、渋谷ヒカリエの4面のショーウインドウ。ここを舞台に、イラストレーションを通じて新たな文化や価値観を街へ発信するプロジェクト「THE HIKARIE WINDOW」を展開しています。

渋谷ヒカリエと渋谷アクシュに挟まれたストリート沿いで展開中の「THE HIKARIE WINDOW」
登場するのは、広告や出版などの仕事を通じて、さまざまなメッセージを視覚化してきたイラストレーターたち。クライアントワークで培った「社会とつながる力」と、それぞれが持つ独自の「創造力」を、街へと開放します。
広告でも、ギャラリーでのアート展示でもない。日々多くの人が行き交う都市の風景の中で、ふと作品と出会う――。そんな偶然の体験を通じて、いつもの街に小さな驚きや新しい視点を生み出していきます。
今回、9月28日から4面のショーウインドウを彩るのは、イラストレーター/アニメーターとして活動する Keisuke Hara(ハラ・ケイスケ)さんです。
4つの窓に描かれた、ある一日の風景
Haraさんが制作した作品は、「Bedroom」「Dining room」「Living room」「Front door」の4点。ベッドルームで目覚め、朝食を取り、身支度を整え、玄関から街へ出ていく――。何げない日常のひとときを描きながら、その背景には、再開発によって日々姿を変えていく渋谷の「変化」が重ねられています。
●作品1.Bedroom/ベッドルーム

●作品2.Dining room/ダイニングルーム

●作品3.Living room/リビングルーム

●作品4.Front door/フロントドア

1950年代のデザインから着想を得たHaraさんならではのミッドセンチュリーな世界観と、現代の渋谷カルチャーが交差する4つの風景。その作品に込めた思いと、街の中に作品を展示することの意味について聞きました。
INTERVIEW-ハラケイスケ、その視線の先
今回の作品について教えてください。作品が生まれた背景やテーマ、込めた思いは?
今回の作品は、渋谷の再開発がいよいよ大詰めを迎えつつあることから、渋谷の「変化」をテーマに制作しました。男女が朝起きて、身支度を整え、街へ出ていく。そんな日常のストーリーに、日々アップデートされ、進化し続ける渋谷の姿を重ねています。また、僕が普段から大切にしているミッドセンチュリーの世界観を取り入れることで、現代のシャープでスピード感のある渋谷の街並みの中に、どこかノスタルジックで普遍的な温もりや、心地よいリズムを感じてもらえたらと考えました。
制作方法や素材、特にこだわった部分について教えてください。
制作は主にデジタルで、PCと液晶タブレットを使って描いています。特にこだわったのは、家具やファブリックの質感と、服装や小物といった細部に、現代の渋谷カルチャーの要素を溶け込ませたところです。デジタルで制作しながらも、どこか有機的で落ち着きのある風合いを残せるよう意識しました。

作品を掲出するショーウインドウが並び、アートと街が緩やかにつながる
渋谷ヒカリエのショーウインドウという場所を意識した工夫はありますか?
通勤や通学などで多くの方が行き交う場所なので、作品と、街を歩く人たちの生活のリズムが自然にリンクするような構成を意識しました。朝、坂を上って駅や職場へ向かう人の視線に合わせると、「起床 → 朝食 → 身支度 → 外出」という順番でストーリーが進みます。逆に、夜に坂を下って家路につくときには、「帰宅 → リラックス → コーヒーブレイク → 就寝」という流れで見えるように配置しています。慌ただしい移動の合間に、ふと視界に入り、街とそこを歩く人の日常に寄り添うような展示になればと思っています。
渋谷を行き交う人たちに、作品を通じてどんなことを感じてもらいたいですか?
イラストの中の登場人物と同じようなリズムで一日を過ごしているような、ちょっとした親近感を持っていただけたらうれしいです。そして、いつもの通勤・通学路や街歩きの中に、小さな彩りや、心地よい余白を感じてもらえればと思います。
KEISUKE HARA(ハラケイスケ)
イラストレーター/アニメーター
青森県出身。アーティストのジャケットやMVのアニメーションを中心に、幅広い作品を手がける。1950年代のデザインからインスピレーションを受けた作品には、レトロな家具やレコードの音に親しんだ幼少期の記憶が色濃く反映されている。どこかノスタルジックで、ほのかに色気を帯びた空気感が特徴。見る人それぞれの記憶や感情を呼び起こすような作品を描いている。
- 名称:THE HIKARIE WINDOW / Keisuke Hara
- 期間:2026年9月28日(月)~2027年1月26日(火)予定
- 場所:渋谷ヒカリエ1階南側ショーウインドウ
- 作家:Keisuke Hara
- 作品:
Bedroom/ベッドルーム
Dining room/ダイニングルーム
Living room/リビングルーム
Front door/フロントドア








