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渋谷郷土博物館 渋谷駅から明治通りを走った「都電34系統」を紹介する写真展
白根記念渋谷区郷土博物館・文学館で4月23日より、写真展「明治通りを走った都電―金子芳夫撮影写真から―」が始まる。
かつて渋谷駅東口(現在、渋谷ヒカリエと渋谷スクランブルスクエア東棟をまたぐ連絡通路下)には、都電の停留場が集積し、6系統(渋谷駅前―新橋)、9系統(渋谷駅前―浜町中ノ橋)、10系統(渋谷駅前―須田町)、34系統(渋谷駅前―金杉橋)の計4系統の路面電車が発着する巨大なターミナルだった。
6、9、10系統は渋谷駅から宮益坂を上り、青山車庫(現在のこどもの城、国連大学)を経て新橋、神田、日本橋方面へとそれぞれ向かい、帰りは宮益坂上から分離し、現在の渋谷クロスタワー沿いの「金王坂(青山通り)」を通って渋谷駅へ戻ってくるルート。一方、34系統は渋谷駅から並木橋、天現寺橋、古川橋、金杉橋と明治通り沿いを往復する運行ルートで、もともとは玉電の天現寺橋線(渋谷 - 天現寺間)だった。1938年(昭和13年)、渋谷駅に玉電ビル(後の東急東横店西館)が完成し、玉電渋谷駅が玉電ビル2階に移設されると同時に、天現寺橋線は都電(当時は市電)に吸収され34系統となる。
長らく都民の足として愛されてきた都電であるが、自動車交通量が増大に伴い、6系統は1967年(昭和42年)、9、10系統は1968年(昭和43年)、34系統は1969年(昭和44)年に廃止された。
今回の写真展では、港区在住の金子芳夫さんが撮影し、記録を残してきた渋谷駅前から明治通りを通って金杉橋方面に向かう「34 系統」を中心とした都電の写真を紹介する。昭和40 年代の都電の写真と同じ場所を撮影した現在の写真各25 点も並べて掲出し、再開発等で大きく変わりゆく渋谷の街の原風景を今昔で比較する。
写真と共に、都電行先方向板や都電廃止のポスター、昭和40 年代の渋谷区地図なども展示し、庶民の足として親しまれた当時の都電の姿や様子が鮮やかに蘇る。
会期は6月30日まで。
開催概要
名称: | 写真展「明治通りを走った都電―金子芳夫撮影写真から―」 |
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会期: | 2024 年4 月23 日(火)~6 月30 日(日) |
開館: | 9:00~17:00 ※月曜休館(休日の場合は翌日) |
場所 | 白根記念渋谷区郷土博物館・文学館 特別展示室 |
料金: | 一般:100 円(80 円)/ 小中学生:50 円(40 円) |
公式: |