心躍る世界を、渋谷から。

SHIBUYA × EVENT

渋谷アーカイブ写真展2025、通りに刻まれた記憶を170枚の写真でたどる
渋谷ヒカリエ 8/COURT

2025-11-18

渋谷アーカイブ写真展2025、通りに刻まれた記憶を170枚の写真でたどる

過去のアーカイブカタログやグッズも販売

コモンズ・アーカイブ・コレクティブ(CAC)が主催する『渋谷アーカイブ写真展2025』が、11月18日から30日までの13日間、渋谷ヒカリエ8階のイベントスペース「8/COURT」で開催される。

「渋谷公園通り写真展1977–1997」(2021年)、「渋谷アーカイブ写真展」(2023年)などに続き、昨年も約6,600人が来場した同企画。地元商店街や企業、博物館、行政など、多方面から寄せられた写真提供により、渋谷という都市の多層的な姿を立体的に浮かび上がらせる写真展として高い評価を得ている。

急速な再開発が進む渋谷では、建物や街並みの変化が人びとの記憶を追い越していく。同展は、そうした消えゆく風景を単なる懐古としてではなく、「都市の記録」として未来へ継承する試みだ。CACは「アーカイブとは保存にとどまらず、次世代に継承し、活用していく流れを支えること」と定義し、写真を通じて街の記憶を共有財産(コモンズ)として再発見していくことを目指す。

過去開催時の会場の様子

今年のテーマは「名づけられた渋谷の通り」。大正・昭和・平成の渋谷を写した約170点の写真が展示される。渋谷には「道玄坂」「公園通り」「文化村通り」「センター街」など、個性豊かな通りが数多く存在する。CACのリサーチによると、渋谷駅から半径約1キロ圏内にはおよそ70の“名づけられた通り”が確認されているという。同展では、そのうち30の通りを対象に分類し、地形・商業・文化・生活が交差する場所としての通りを、時代を超えて再構成する。通りごとの背景や由来を示すリサーチ資料や、残り40の通り名を記した地図もあわせて展示される。

今はもう見られない渋谷の風景

会場には、映画館が軒を連ねた道玄坂や、宮益坂を走る路面電車、渋谷駅上空を通ったケーブルカー、建設途中の首都高速3号線、恋文横丁やメリケン横丁のにぎわいなど、かつての渋谷を記録した貴重な写真が並ぶ。また、渋谷の出来事を時系列でたどるタイムライン展示とともに写真を掲出することで、街の変遷をより鮮明に体感できる構成となっている。

写真下のQRコードをスマホで読み込むと、過去に撮影したその場所の現在の風景が見られる

さらに、渋谷の通りをプロットした大判マップや、当時と現在を見比べられるGoogleストリートビューなど、過去と現在を重ね合わせて俯瞰できる展示も多い。

会期中は、過去のアーカイブカタログやオリジナルグッズの販売も実施。電子決済に対応し、オンラインショップ「CAC SHOP」でも関連書籍を購入できる。

開催概要
  • 渋谷アーカイブ写真展2025
  • 日時:2025年11月18日(火)〜30日(日)11:00−20:00 ※初日(18日)の一般入場は19:00まで ※最終日(30日)は18:00閉場
  • 会場:渋谷ヒカリエ 8/COURT
  • 料金:入場無料
  • 主催:Commons Archive Collective
  • 共催:渋谷道玄坂商店街振興組合
  • 後援:渋谷区
  • 公式: https://spae2025.studio.site/

開催場所